2012年7月21日土曜日

上越市にも、讃岐うどん屋あり! 鶴越

後ろ髪を引かれる思いで、午後三時ころ、はた坊を出発

そのまま、上越市の「鶴越」という讃岐うどん屋さんに寄って帰ろうということになった。




寄って帰る、と言っても相当な遠回りである。

うどんマニアも、ここら辺まで来ると、我ながら如何なものかと思うが、まあ、しょうがない。

しかし、後述するが、もっと変な人も居るので、相対評価して

「まだこのくらいなら大丈夫だ」と

自分を納得させるのである。


さて、ここのご主人、博多っ子なのだが、やはりはた坊氏並の紆余曲折があって、

2008年に上越にうどん屋さんを開いた。

その様子は、僕が書くより、やはりはた坊と同じでメディアが詳しく、かつ簡略にまとめているので、

時間のある方はこちらをどうぞ

→ http://www.tv-asahi.co.jp/rakuen/contents/past/0057/
何のリンクかというと、テレビ朝日に

「人生の楽園」

という一風変わった生き方をしている方々を取り上げる番組があるが、

店主の小川さん夫妻は、店の立ち上げまでの経緯をここで取材され、

テレビに出演しているのである。

その時の記録だ。

また、店主のブログにも詳しい

http://tsurushiko.net/comment/index.html

所々飛ばしてかいつまむと

讃岐うどん房鶴越は讃岐のうどんに一目ぼれしてしまい、

2008年9月3日に新潟県上越市にオープン。

開業前の2008年のゴールデンウィークをはさんだ3週間、「お遍路さんお接待うどん」を行う。

この取り組みに四国のメディアの皆さんが興味を持ち新聞やメディアに登場。
このことが起爆剤となって開店。

四国修行の旅の中で出会ったたくさんのお遍路さん、

NPO法人お遍路とおもてなしのネットワークの皆さん、

お接待所の主宰をなさっている皆さん、

材料供給のサポートを申し出てくださった坂出市・木下製粉株式会社様(←拙ブログ既出の乾麺釜七など製造)

讃岐うどん友の会、うどん怪人会の皆さん

…書ききれないほどたくさんの方が開業を目指して、うどん作りを学んでいた自分を応援。

香川は、日本一小さな面積の土地に東京都内のマクドナルドの店舗数を上回る約900のうどん店がひしめき合う、

文字通り「うどん王国」。

そのうどん文化は新潟人の想像力をはるかに超えたところにあり、

当地では、それが当たり前のものとして綿々と受け継がれ、そして現在も進化。

うどん店約900軒を全店制覇している香川県民がいる
丼と箸持参しないと食べられないうどん屋がある…
看板がかかっていない店があるのでうどん釜の煙突を探す…
路上駐車やたらと多いところにはうどん屋がある…
冗談のようですが、これはすべて本当のことです。(笑)」

などなど。





さて、そんなことで、上越を目指す。

上越市、といってピンと来ない人には

「直江津駅」

と言った方が良いかもしれない。

僕もそうだが、鉄道が好きだった人は間違いなく知っている交通の要衝である。

ここから南に数キロ。

雁木通りの残る町中に存在する。





翌朝撮影したのだが、全ての店舗の軒が歩道にまで伸びているのが分かる。

教科書に載っていた、

渡り廊下の上に付いている様な屋根のかかった雁木はもう少なくなっており、

これが現代風雁木なのだろう。



さて、電話をして予約をし、ギリギリセーフで入店した我々は、早速数種類のうどんを注文。

しかし、注文前に誰もが驚くのは、その店内の

「普通の民家っぷり」

であろう。



玄関。これは本当に誰か「よその人の家」(笑)

靴を脱いで、畳の部屋に上がる。




テーブルなどは畳の上に直に置かれている。

民家改造店舗も香川には多数あるが、

テーブルを置くことにより、かなり違和感がある。

これが逆にインパクトを与えているのは間違いない。






さて、ゆで上がるまでのんびり待つことにするのだが、

特筆すべきは、読み物の多さ。

各テーブルには、メニュー以外にも、うどんの話やクイズなどが沢山(^o^)

上の写真の、どこかでも見たようなイラストが描かれている紙も

「暇つぶシート」

であり、色々な蘊蓄などが書いてあり、読んでいて飽きない。

詳細な写真を撮って来るのを忘れたが(こう書くと、誰かが撮ってくれるかもしれない)、

とにかく細かい。

ひたすら当店自慢の食材や、こう食べろ!みたいな食べ方の紙が多い店もあるが、

この店はもっと一般的でエンターテーメントに富んでいる。

サービス精神旺盛な方なのである。




玄関横のこの装置もそうで、これで混雑時は「整理券」が発券される。

雪の中、外で待たず、車の中で待てるような工夫である。

感心するな~



厨房付近にも所狭しと色々な情報が!!






さて、うどんがキタ!!





冒頭のかけうどんや、ぶっかけなど頂きます。

見た目からして美しい!!

うどんは、夢2000(香川県が開発した国内産小麦粉。香川内だけで植え付けられている)

をブレンドしたモチモチしたもの。

盛りも綺麗だし、とにかく手の込んだハイレベル。


美味いわ~~



一緒に行った太門店長とは、うどん屋さん談義に花をさかせていました。

粉などの詳細はお店のHPにも → http://tsurushiko.net/index.html



ところで、店主のブログもなかなか面白い。

一般的な、宣伝中心のブログではないのがいい。

ちなみに、数日前のブログ

http://teuchi.exblog.jp/18238001/

先に、店主のHPから開店のいきさつを引用した際、900店全部行った人、という所に

アンダーバーを引いたが、この全店行ったという方が最近鶴越さんを訪れた記事だ。


この方、

7月10日の名古屋の太門のプレオープンから、名古屋に滞在、

14日の本オープンを見届けてから、下道で上越市「鶴越」に登場。

その後、1年前の我々の軌跡を逆にたどるように、はた坊に行き、

7月20日現在、香川に戻ったかどうか消息不明。

もしかしたら、そのまま、本格讃岐うどんの南限と言われる

宮崎の

「にし平」 → http://tabelog.com/miyazaki/A4501/A450101/45000955/

に向かっているのではないかという情報もある。


僕もうどん好きだが、ここまでマニアックではない(^^)/

こんな凄いマニアも居るのが香川の凄さ。

そして、こんなマニアが時々訪れたくなるのが、鶴越なのだ。

行ってみたくなったでしょ。


早速行きたくなった方は、是非行ってみて下さい。


☆☆鶴越☆☆

上越市昭和町 2-18-13

025-520-6444

火曜日と、1、3月曜日定休