2012年11月30日金曜日

もつ鍋 こがね製麺@西早稲田


寒い夜にはモツ鍋。

これにうどんが加わると最高である。

モツ鍋の締めにうどん、というお店もあるが、ここのモツ鍋は、

初めからうどんが盛られている。

肉メニューが豊富なこの店ならでは。

安くて飲みメニューも充実しているのだ。

もう一つ、ここで僕が好きなのは、

明太釜玉バターチーズ。

美味です。家庭でも手軽に出来るので是非。


こがね製麺は、香川県善通寺市に本店を置く、こがね製麺の姉妹店です。


HP http://www.fuerte-j.biz/kogane/

明治通り沿い。早稻田大学理工学部すぐ。


2012年11月19日月曜日

Cripper Club 坂出駅前

今回は喫茶店。
香川県、坂出駅前にある喫茶店、クリッパークラブ。

高架になって激変、しかもあまり良い方向ではなく、寂れる方向に激変した坂出駅前で、
坂出が元気な頃から変わらずに頑張っている数少ないお店。

ちゃんとしたドリップコーヒーの飲める数少ない店である。


クリッパークラブのある坂出駅前。
以前右手の商店街出口すぐに踏切があり、多くの人々が行き交ったのも今は昔。

再開発で綺麗に、便利になった反面、活気は恐ろしいほどなくなってしまった。
こんな街、全国にたくさんあるんじゃないだろうか。


入り口にはコーヒー豆の袋が雑然に積まれ、


横には豆のテイクアウト用のコーナー。

しかし、これは今あまり使われていない感じ。



渋いディスプレイ。



店内に入ると落ち着いた雰囲気である。

中は常連さんばかりで、一見の客はほぼ見当たらない(笑)



モーニングは、この三つから選べます。

普通、どう考えても

パン+卵

又は

パン+ヨーグルト

だと思うのだが、理論的にはヨーグルト+卵も選べます。

しかも、コーヒー+50円!!!


さて、今日は順当にパン+ヨーグルト注文。

パンも、トーストにバターやジャムを塗ったものと、肉をサンドしたトーストと選べるのですが、

サンドトーストをチョイス。

コーヒーはマスターのお勧め通り、マンデリンのシティローストをチョイス。


このパン、讃岐うどんの粉を提供してることで有名な

木下製粉の強力粉を使用。

これをマスターが勘で発酵させ、

30年間使用しているトーターで勘で焼いている。

しかし、もの凄く美味い逸品である。

焼いているのはトースターだ。

自動パン焼き機などではないのが凄いところ。

トースターの写真を撮るのを忘れてしまったので、次回必ず撮影しようと思う。


トーストの間には、自家製のチキンローストが挟まっている。

これで締めて400円。

素晴しい、と何度言っても足らないくらい素晴らしだろう。

坂出駅前の一等地にひっそりとあるので、是非探してもらいたい名店である。




2012年11月5日月曜日

第一回大東京うどん会


2012年、8月の頭に大東京うどん会なる、不特定多数のうどん会を開いてみた。

場所は、人形町のうどん屋、谷や、である。


本人は自覚はあまりないのだが、傍目から見ると

うどんマニア

に属していると言われる私、これまでもうどんマニアの会合は何度か主催してきたが、

タマには裾野を広げたくなったのである。

Facebookというシステムがなかなか面白いので、これを利用して、

香川の小学校の先輩と共に、これまで東京であまりうどんを食べたことが無い人を対象に、

人を集めてみた。

総勢33人集まって、おつまみ食べて、飲んで、

最後に谷やのうどんを注文し放題、

という大変豪華な会だった。



実は、幹事が忙しすぎて写真があまりない(笑)

でも楽しかったから良しとするのである。

おつまみのボリュームがありすぎて、最後のうどんが入らなかった人も、

多数居たようだ。


挨拶する谷店長。

場所は実際の谷やではなく、

谷やの二階の「灯」を貸し切った。

綺麗な空間である。


実は、おみやげも豊富。

高松で時々お会いする、

川鶴酒造(観音寺市)、http://www.japan1000.com/kura/?ck=360102

日の出製麺所、http://www.hinode.net/

名物かまど、http://www.kamado.co.jp/

という、香川を代表するメーカーの社長から、お土産も提供頂いた。


家に帰ってからもうどんを茹でたり、香川の酒を飲んだり、お菓子を食べることができるのだ。

川鶴さんから提供された「いりこ酒」は、

日本酒に炙ったイリコ(煮干しとほぼ同じ)を漬け込んだもの。

これが美味い。

http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/economy/20101016000069

さらに、



梅と、ゆずの濁り酒も提供されたが、これも女性を中心に大評判だった。



名物かまど、さんはの1番基本の商品、かまど。


今回は、昔からあるパイ

「フランソワ」を提供して頂いた。香川県民なら、誰でもしっているお菓子だ。

http://www.kamado.co.jp/products/you/furansowa.html




殆どの人がほぼ初対面。うどんだけで繋がる縁。

実に面白い試みだった。


大二回は、名前を「大東京饂飩塾」に変えて開催済み。

第三回もはどこでやろうか、思案中。




みなさん、是非ご参加を。


2012年11月4日日曜日

釜竹 大阪本店

先日、第二回大東京饂飩塾を開いた、根津釜竹の本店。


根津の店主のお父さんが大阪で始めたお店だ。


日本酒に拘り、奥さん開発のお酒のあてて一杯、

そして締めにうどんを一杯、というスタイルで大阪では有名なお店だ。

ちなみに、根津釜竹で出てくるお酒のアテも、基本的に大阪本店の奥様が開発したメニューを取り入れている。


根津釜竹は、蔵があったり、ガラス張りだったりして特殊な感じ。

本店はさぞ、と思うかもしれないが、わりと普通のうどん屋さん、という風情である。

気さくな感じだ。


特に大阪を感じさせるのは、



この貼り紙。

世の中、行われないことは、禁止されないという原則から考えるに、

このお店にはパジャマ姿で来てしまうオッチャンが居ると言うことだ(笑)

さすが大阪。

この日は車だったので、残念ながらお酒はナシ。

早速うどんを注文してみる。



薬味セットも基本的に同じ。

天かすは、所謂天かすではなく、天かすやさんから買ってくる専用品だ。

ダシの味がほのかにして、これだけでお菓子のように食べられる。


釜揚げうどん。

讃岐でもなく、大阪うどんでもなく、店主が開発した

釜竹、のうどん。

よく見ると、割り箸も一緒だ。



キラキラの細打ち。

いや、大阪、東京、どちらで食べても美味しいです~




ガラス張りの製麺室でご主人は何をしているか??

うどんを踏んでいるんですね~

根津の次は、是非羽曳野に!

藤井寺も近いので、藤井寺に行ってみるのもよし、球場跡に行って、球場を懐かしむもよし。


☆☆☆店舗情報☆☆☆

大阪府羽曳野市はびきの3-5-10 ベルデはびきの 1F

10:00~15:00(L.O.14:30)

072-956-1631

のびたうどんは好きですか?

讃岐うどんは、コシがある。

という一般論がある。

そして、関西や関東からのグルメな方々は、そのコシを求めて香川に来る。


しかし、実際、香川のうどんはそんなにコシはない店が多い。


コシが有る、

という概念が横行する東京のほうが、

人々の理想に合せるため、

もの凄いコシのうどんを出す店が多いくらいである。


香川で讃岐うどんを食べて、奥深いコシを感じてより深みにはまる人も多い反面、

思ったようなコシがなく、がっかりする人も案外多いのが現状だ。



もともとそれほどコシのないことが多い讃岐うどんだが、

香川は茹で置き文化があり、

これが讃岐うどんをより柔らかくしている。

茹でて15分くらい経ったあたりからコシが抜けてくる。

1時間も経つと、かなりズルズルだ。


従ってコシ重視の東京の店などは、客が来てから茹で始め、

茹でて数分以内の麺を提供する店も多い。

もちろん、間違いなく美味いうどんが提供できるが、

しかし、これは客を15分ほど待たせてしまう欠点もある。



うどんは、香川では(一般的に全国でも)ファーストフードだが、

これはもちろん、既に茹でて置いてあるからだ。

冷やしならそのまま、熱いのでも、湯の中を数秒くぐらせれば提供できる。



ということで、香川では昔から茹で置きが普通なのだが、

この茹で置き時間が半端ではない。

半日くらい当たり前である。


いや、正しくは「当たり前だった」

かもしれない。

茹でたての波はジワジワと香川にも押し寄せ、

100%客が来てから茹で始める、という店も少ない代わりに、

半日以上茹で置く店も少なくなってきた。


30分以内に大体このくらいの客が来るだろう、と見込みで

割と小まめに茹でる店が多いので、茹でたてに当たることも多く、

茹で置きであっても30分以内くらいの場合が多い。



昔の香川の店は、朝イチに一日分一気に茹でて、あとは丸一日、

それを売って過ごす店が多かった。

延び延びのうどんが普通で、

茹でたてなんて、よほどタイミングが良くなければ食べられなかった。

それで、香川県民には、伸びたうどんが好きな人や、

これに強いノスタルジーを感じる人が多い。



朝イチに大量に茹でて、セイロに一玉に取り分け、これで釜の湯は捨ててしまってオシマイ。

午後に行くと、厨房は掃除も終わって完全に休止状態。

片付い非常に静かな店内で、

茹でて延び延びになったうどんを、セイロから出して食べる。

これが原風景だが、上述の事情により随分減ってきた。

そんななか、まだ朝イチ大量茹でのをやっているのが、高松市南部の

「うどんの通」

である。




前回は、うどんが蕎麦に並ぶA級グルメになるためには、

板前の仕事レベルが導入されなければならない。

などと書いたが、香川に行くと、普通のうどん好きでも敬遠する伸びたうどんが好きである(笑)

是非、午後のうどんの通に行って貰いたい。


痺れるような「伸びたうどん」が頂ける。

これはこれで、絶対に美味い。


茹でたてが美味い、というのは、如何にも分かりやすくい話であって、

本場の人間はもういっちょひねくれているのである。



店内は至ってシンプル。

典型的な香川の昔ながらの店だ。

真ん中が、うどんを温める「テボ」

右のケースが、うどんの友、いなり寿司やおにぎりを入れるケースである。

もう、一切の調理器具が稼働していないので、店内はヒッソリとしている。


さて、おうどん


提供は、丼にタマを入れるだけ。

①テボで温めてかけだしをかける、

②温めないでかけだしをかける、

③あたためて醤油をかけて頂く

④温めないで醤油をかけて頂く

選択肢はこのくらいだろう。

自分で好き勝手にして食べる。


醤油の場合、そのままだと、ちょっときついので、

味の素をザクザクかけて頂くと、簡易ダシ醤油になる。

ということで、右上にセルフ店の友、味の素ちゃんとある。

こいつは、セルフ店に欠かせないのである。


茹でたて、化学調味料不使用は、都会が創り出したファンタジーなのである。



2012年11月2日金曜日

東京讃岐うどんはA級になれるか

以下の話は、東京という特殊な場所に限定した話だ。


久しぶりに蕎麦を東京で食べて、やはりこのレベルの高さはただものではないと感じる。


うどんは庶民、蕎麦は高級。

うどんはB級グルメで、蕎麦はミシュランにも載るA級グルメ


こんな図式があるが、蕎麦だって本来はいい加減貧しい食事だ

出自の貧しさではむしろ、圧倒的に蕎麦に軍配があがるかもしれない。

いつの間にこんなに差が付いたか。

蕎麦が抜きん出たのは、

江戸時代には、貧しい地域の食事から完全に脱却し、

洗練された食事としての更級蕎麦が完成されていたから、そんなこととも関係があるのかもしれない。

あとは、20年ほど前からの藪蕎麦を象徴とする高級蕎麦路線のヒットと、定番化も大きいだろう。



今のうどんブームは讃岐から起こった。東京にそれなりの数の讃岐うどん屋ができ、

美味しいうどんが食べられた背景には、香川発のうどん文化があるのが間違いない。


しかし、この、地方に格差のついた現代における「香川発」というのが、

うどんの高級化の足をひっぱっているのも事実だろう。


うどん屋のステイタスを東京で上げる一つの方法として「本場で修行」というのがある。

しかし、ある程度の箔つけになるのは間違いないが、

「讃岐うどんにしては高い」と言われる可能性も多分に含んでいる。

東京ではかけうどんを大体500~600円で売る店が多いが、

もうこの時点で「高くてバカバカしい」と言われてしまう始末である。

何しろ「本場」の値段相場は100~200円なのである。

「本場」を名乗ることは必ずしも得策ではない。


また、首都圏における香川、さらに四国の認知度とステイタスは極端に低い。

「香川発」という言葉は、そこで修行した人には特別に思えても、

一般人には特別なアピールがあまりないのが現実だ。


もちろん、このままでいい、という意見もあるだろうし、実際は僕もそうだ。

香川では素朴なままでいい。

香川で変に高級感をだしているうどん屋は僕はあまり好きではない。



しかし、中には、蕎麦は高級扱いされるが、

うどんは大衆品扱いが抜けないと嘆く東京の店主も多い。



それで、いかにすればうどんが蕎麦に追いつくか、

追いつく必要もないとは思っているものの、ちょっと考察しているのだ。



更に蕎麦を食べて思うのは、その高級感の演出の違いと、仕事の洗練度だ。

讃岐のうどんは、やはり麺、汁ともに田舎のものだ。


香川の中では「洗練された」という店で修行し、洗練度を売りにしている店もあるが、

板前の仕事レベルが導入されてる蕎麦屋などに行くと、全くの次元の違いに驚く。


香川での洗練は、東京では洗練の端緒に至らない。

これは悲しいが現実だ。

普通の人よりは、ずっと洗練された感じの地方局の女子アナが、

キー局のアナウンサーと見比べると、どうしようもなく見劣りがするのと同じ感じだろうか。

次元の違う見劣り感なのである。


ちょっとおしゃれな内装と食器

それっぽいおつまみ、「高級感」の定番である地酒やレア焼酎。

これらで固めてみても、やっぱり「庶民」と「田舎感」がぬぐえないんである。

高級地酒は、やはり作っている人が凄いんであって、

販売したからといってあまり凄くはないのである。



そば屋にも、数年の修行でお店を開く人も多いだろう。

しかし、そば屋を目指す人の人口は、東京ではうどん屋の比ではなく

中には高校卒業くらいから、ずっと修行している人や、

本格的な板前や、フレンチのシェフから転身する人もいる。

これはラーメンも同じだ。

料理人としてとんでもない素養をもった人がいるので、とんでもない展開が起こって行く。



しかし、東京のうどん界はまだまだ、他業種から数年の修行でうどん屋さんになった人が多く、

うどん自体の技術はそこそこ高くても、その他の料理の技術や、

基本的な飲食業としての接客がダメな店も少なくない。



数年の修行なのだが、職人面をして、黙って食べろ、みたいな感じになってしまうと、

本当に明日がない。

また、料理人としての基礎がないと、研究して色々なジャンルの食べ方や食材を取り入れても、

料理好きの奥さんが作る面白家庭料理の域を出ない。

そして、いい店で食べ歩いていないと、

それが家庭料理の域を出ていないことを自己評価できない。

残念だ。

もちろん、うどんを打つのは非常に難しいから、うどん一筋の職人も必要だ。

しかし、東京では、料理全体のレベルが高くないとなかなか評価されない。


さて、

うどんの地位が低いのは行政も分かっていて、香川県もうどんの地位を上げようと

最近一万円のうどんなんか出して、うどんが高級化する可能性を探っている。


これだ。

オリーブハマチや、讃岐牛などの高級食材をふんだんに使用したらしい。

皆さん、頑張っているから、あんまり悪くは言いたくないが、

これはもう、田舎の井の中の蛙の発想以外の何物でもない。


香川県庁は、東京から戻って就職する人があまり居ないのだが、

東京で数年ブラブラしていた、見識の広い人間をもっと雇うべきだろう。


うどんの高級化と、安易な物産展発想を盛り込んだ適当作品。涙が出る。

見た目も適当で涙が出る。

こんな所にうどんの高級化はない。


どうすればいいか。

本格板前あがりの職人なんかがうどんに本格的に参入してきたら、面白いことになるだろう。

商売人としての素養があり、料理人としても基礎がしっかりしている。

そして研究熱心。

そんな若手だ。


「本場」讃岐人としてちょっと寂しいが、

「本場」発信の方向では、讃岐うどんの活性化には明日はあるかも知れないが、

東京での「蕎麦レベルを目指したい」という目的のうどん地位向上にはあまり明日はなさそうだ。


僕は香川にいたから、うどんについてずっと情報を発信してきたが、

それでも大いに騒いでいるのはこの3年くらいで、

東京ではそれまで基本的に蕎麦と鮨ばっかり食べていた。


香川県庁の職員も、

この二つを東京でもっと食べ歩けば、東京讃岐うどんの、高級化を狙うにあたっての

マイナスポイントは嫌でも見えてくるだろう。

久しぶりに蕎麦を食べてみたいと思う。


もちろん、うどんは無理にA級グルメになる必要はない。

B級万歳である。

しかし、本当に蕎麦と肩を並べるA級グルメとして認知されたいなら、

脱讃岐が必要かもしれない。

それは、讃岐うどんにとっても幸せなことかもしれない。

松庵@早稲田

タマには蕎麦。

東京でのネタにはやはり蕎麦がふさわしい。


ここ、松庵は、日本料理屋「松下」が二階で始めたそば屋である。


松下は有名店だ。

夜は1万は必要だが、昼は1000円でランチが食べられる。

しかも、クオリティは完全に日本料理の板前のレベルの仕事がされており、

世に沢山ある「美味しいランチ」の中でも世界観が全然違う。



そんな松下が弟子の1人を、両国の超有名店「ほそ川」http://www.edosoba-hosokawa.jp/

に弟子を送り込んで作ったのが松庵だ。


もちろん、蕎麦以外の素材や仕事は下の日本料理屋との連携が有る。


松庵のランチの値段も 1050円

ちなみに、本日のメニューは、

ナメコ蕎麦(冷やした麺に冷たい、透き通ったかけ汁)

穴子の天ぷら(1本)

椎茸の天ぷら

半丁の豆腐と牛肉を煮たもの

漬け物

土釜炊き白飯

デザートのチョコムース

この値段でこの内容、しかも蕎麦の仕事は超本格的、

天ぷらや、煮物の素材と仕上げは日本料理板前の仕事、という考えられない豪華さである。


蕎麦は、もりや、手打ちうどんにも変更可能だ。

この店を知らないで、

近所のちょっとしたそば屋やうどん屋で、

一杯900円くらいの料金を払っている人が心底気の毒になってしまうレベルである。



蕎麦は現代流の、キレキレ、コリコリな感じの蕎麦。香り高い。

そして、汁の何と高級なこと。

讃岐うどんが大好きな僕であるが、

やはり讃岐のうどんは、田舎育ちの素朴な汁と麺だと、

こいういう料亭の仕事に触れると思わざるを得ない。

東京のうどん屋にはかなりいい仕事の汁を出している店もあるが、

残念ながら殆どの店とは次元が違う。



東京でうどんがもう一つメジャーになりきれないのは、

やはりこういうレベルの仕事をしている店が無いからだろう。



東京の職人の中にも、本場讃岐で修行した人は多いが、

普段から板前の仕事を勉強したり、食べ歩いて研究している人は居ないから

これはまだ先が長そうだ。


もちろん、違う路線で行くという選択もあるが、

東京はレベルが高いから、

うどんが一流の料理だと認められるには、こういう蕎麦レベルの仕事が必要なのかも知れない。






店内はシック。



仕上げのチョコムースも上品だ。


入り口は超地味。

とても一流店とは見えないが、左が日本料理松下、右が松庵の入り口である。

ちなみに、私の友人、熱海・利久庵http://www4.i-younet.ne.jp/~k-harbor/index.htm

の店主は、松下で日本料理を勉強した後、

ほそ川に修行に行って、松庵を立ち上げた人物その人である。

残念ながら普段は日本料理は出さないのだが。