2012年11月2日金曜日

松庵@早稲田

タマには蕎麦。

東京でのネタにはやはり蕎麦がふさわしい。


ここ、松庵は、日本料理屋「松下」が二階で始めたそば屋である。


松下は有名店だ。

夜は1万は必要だが、昼は1000円でランチが食べられる。

しかも、クオリティは完全に日本料理の板前のレベルの仕事がされており、

世に沢山ある「美味しいランチ」の中でも世界観が全然違う。



そんな松下が弟子の1人を、両国の超有名店「ほそ川」http://www.edosoba-hosokawa.jp/

に弟子を送り込んで作ったのが松庵だ。


もちろん、蕎麦以外の素材や仕事は下の日本料理屋との連携が有る。


松庵のランチの値段も 1050円

ちなみに、本日のメニューは、

ナメコ蕎麦(冷やした麺に冷たい、透き通ったかけ汁)

穴子の天ぷら(1本)

椎茸の天ぷら

半丁の豆腐と牛肉を煮たもの

漬け物

土釜炊き白飯

デザートのチョコムース

この値段でこの内容、しかも蕎麦の仕事は超本格的、

天ぷらや、煮物の素材と仕上げは日本料理板前の仕事、という考えられない豪華さである。


蕎麦は、もりや、手打ちうどんにも変更可能だ。

この店を知らないで、

近所のちょっとしたそば屋やうどん屋で、

一杯900円くらいの料金を払っている人が心底気の毒になってしまうレベルである。



蕎麦は現代流の、キレキレ、コリコリな感じの蕎麦。香り高い。

そして、汁の何と高級なこと。

讃岐うどんが大好きな僕であるが、

やはり讃岐のうどんは、田舎育ちの素朴な汁と麺だと、

こいういう料亭の仕事に触れると思わざるを得ない。

東京のうどん屋にはかなりいい仕事の汁を出している店もあるが、

残念ながら殆どの店とは次元が違う。



東京でうどんがもう一つメジャーになりきれないのは、

やはりこういうレベルの仕事をしている店が無いからだろう。



東京の職人の中にも、本場讃岐で修行した人は多いが、

普段から板前の仕事を勉強したり、食べ歩いて研究している人は居ないから

これはまだ先が長そうだ。


もちろん、違う路線で行くという選択もあるが、

東京はレベルが高いから、

うどんが一流の料理だと認められるには、こういう蕎麦レベルの仕事が必要なのかも知れない。






店内はシック。



仕上げのチョコムースも上品だ。


入り口は超地味。

とても一流店とは見えないが、左が日本料理松下、右が松庵の入り口である。

ちなみに、私の友人、熱海・利久庵http://www4.i-younet.ne.jp/~k-harbor/index.htm

の店主は、松下で日本料理を勉強した後、

ほそ川に修行に行って、松庵を立ち上げた人物その人である。

残念ながら普段は日本料理は出さないのだが。