2013年1月9日水曜日

讃岐うどんにおける、特殊な天ぷら事情

さて、今回は、香川で讃岐うどんを食べるときに初心者を悩ます天ぷらの話。





香川のセフルの店では、このような状態でうどんを渡される。

ちなみに、これは「中西」のうどん。

美しいですね。

かけだしは、限りなく薄いので、まるで掛かっていないように見えますが、

しっかり味はあります。

これを見ると、関東のうどん汁が如何に濃いか良く分かります。




それはさておき

その後、どの様にアレンジするかは、自分次第である。

店によって置いているトッピングは色々違うので、

ここからは中西での話ではなく、県内の一般的な話である。


フライなんかもいいですね。

ウズラの卵のフライは、結構人気があり、僕も大好き。

後ろに見える天かすも定番です。これは間違いなく無料。





肉うどんもいい。

これは大体店が既に肉を掛けた状態で提供してくれます。

かけうどんに、甘辛く煮た牛肉を載せたものです。



もちろん、揚げも定番。

ちなみに、香川では

「おあげさん」

と、接頭語と接尾語をつけ、丁寧に呼ぶことが多いです。

理由は… 知りませんm(_ _)m





恐らく最もポピュラーなのが

ちくわの天ぷら

であります。

地元の人は

TIKUWA

と発音せずに、

TIKKWA=チックワ

(アクセントは「チ」・最後のクワは、限りなく短く)

と言ったりします。



こんな組み合わせ、いいですね~

ちなみに、味の素は

これを、だしを掛けないうどんにガンガンふりかけて、

テーブルの生醤油をたらして

「簡易ダシ醤油」にして食べる為のものです。

あとは、


かき揚げも、天ぷらの王道として大人気。


しかし、香川には

てんぷらがもう1種類存在する。





こいつである。

魚介類のすり身、要するに蒲鉾の様なものを素揚げにしたもので、

これも天ぷらという。

これも、と書いたが、むしろ香川では

天ぷらの基本はこっちだったりする。


所謂全国的な天ぷらと、県民はどう区別しているのかというと、

全国的天ぷらと、これが同じ場所に並んでいる場合

こちらを


平天(ひらてん)


と呼んで区別している。

平天にも色々あり、

写真の赤いやつは海老を練り込んだもので、香川では非常にポピュラー

その他は、特に何も練り込んでいない状態の

白い平天の中に、色々な者を混ぜてあげたものも一般的。

形状は、写真にある棒状、又は円盤状。


混ぜるものは、タコ、キクラゲ、豆、等々。

この手は、三重でも名物としてよく見るし、

平たくないものは全国的に色々な場所でよく見ます。



従って、赤い棒状の平天が一番香川的かもしれません。




白い平天の例。

ゴボウと、人参の削ぎ切りが混ぜられています(練り込まれているのではない)




あんまり白くないですが、豆が混ぜられている例。

それにしても、だし汁が透明です。


ただ、こんな複雑な例も。



平天を更に衣をつけて「天ぷら」にしている例(笑)

これは何というかは不明。

ちなみに、国分寺の「三島」で食べられます。



東京でも讃岐うどん屋が徐々に増え、

本格的な讃岐うどんが食べられるようにはなってきましたが、

平天を入れている店は滅多にありません。


香川で是非一度ご賞味下さい。